糖尿病の食事療法とは

糖尿病の食事療法とは。糖尿病の食事療法について神戸市長田区の永田診療所が解説します。


糖尿病の食事療法

バランスのとれた食事とは?

糖尿病の食事療法とは、ただ1日の摂取カロリーを守ればよいというわけではありません。バランスよくいろいろな栄養素をとることも重要です。
糖質(ごはん、パン、くだものなど)、たんぱく質(肉、魚、乳製品など)、脂肪(バター、ベーコンなど)といった三大栄養素に、ビタミン、ミネラル、食物繊維をバランスよくとるようにしましょう。
摂取力ロリー、栄養バランスに気をつけ、三度の食事をきちんととりましょう。
日本人は夕食を豪華にとる習慣がありますが、1日3回、朝、昼、夕をできるだけ同じくらいの量に分け、栄養のバランスを考えた食事をとることが大切です。とはいっても、日常生活では時間通りに食事ができない場合もあります。しかし、食事の時間がとれないからといって食事抜きはいけません。1日の摂取カロリーを3等分した1食分をとることが難しいにしても軽い食事(サンドイッチなど)はとるよう努力しましょう。

食品の栄養素とエネルギー量を知りましょう

糖尿病の食事療法を行ううえで、まず食品の栄養素とそのエネルギー量を知る必要があります。
日本糖尿病学会が作成した「糖尿病食事療法のための食品交換表・第5版」(糖尿病協会,文光堂)を利用するとよいでしょう。
これは含まれるおもな栄養素が同じ食品を、6つのグループに分け表にしています。そして、80kcalを1単位としてこれに相当する食品の目方をグラムで表示しています。うまく使いこなして決められたエネルギー量でバラエティーに富んだ食事を楽しみましょう。
主治医、管理栄養士、看護婦の指導を受けながらがんばりましょう。

1単位=80kcal

「糖尿病食事療法のための食品交換表」では、食品80kcaIを「1単位」と表現しています(表6に属する野菜はいろいろな種類を取り合わせて300グラムで1単位)。その理由は、日常よく使われる食品一品の量(例=たら切り身一切れ、あじの開き干し1枚)をみてみると80kcal前後のものが多いからです。
主治医から「あなたの1日の摂取カロリーは○○キロカロリーです」といわれたら、その数字を80で割ると単位数がでます。1日の摂取カロリーはできるだけ3食均等になるような単位数に分け、その範囲で表1~6の栄養素をバランスよく配分します。また、同じ表に属する食品ならば交換して食べることができます。